大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和25(れ)1784 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

弁護人友松千代一の上告趣意について。

論旨は原判決の量刑不当を非難するに外ならないから適法な上告理由と認められ

ない。

弁護人近藤亮太の上告趣意について。

被告人の自白を補強する証拠は犯罪事実の真実性を保障することを以て足り、犯

罪事実のすべての点について存在することを必要とせず、賍物罪における知情の点

のような主観的要素については、本人の自白だけでこれを認定しても差支えないこ

と、当裁判所の判例(昭和二二年(れ)第一五三号昭和二三年六月九日大法廷、昭

和二二年(れ)第二三八号昭和二三年三月一六日第三小法廷各判決参照)の示すと

おりである。それ故原判決には所論のような違法はなく論旨は理由がない。

同第二点について。

所論原判決主文中の「A」という記載は、原判決冒頭の被告人氏名の表示、理由

中の表示、主文における他の部分の表示等を彼此照らし合わせてみれば、「B」の

誤記であることが明白である。よつて論旨は理由がない。

被告人Cの上告趣意について。

原判決理由第二に示されているような事情の下においては、判示ガソリンの占有

は傭主たる進駐軍に属していたものと解されるから、これを抜きとつた被告人の所

為は所論のように横領罪ではなく、原判決がこれを窃盗罪としたのは正当である。

論旨は理由がない。

その他の論旨は原判決の量刑不当を非難するに過ぎないから適法な上告理由とな

らない。

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以上の理由により旧刑訴四四六条に従い主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員一致の意見によるものである。

検察官 十藏寺宗雄関与

昭和二六年三月二七日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 長 谷 川 太 一 郎

裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

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